構造力学の基本

構造力学

構造物に加わる力を把握する

まず初めによくある単純梁の問題。この問題がこれから始まる構造力学の基本の問題になります。  長さlの単純梁の中央にPの荷重が加わる。この梁に働く力を求めよ。ただし、梁自体の重さはないものとみなす。

まず初めに行うのは反力HAVAVBの3つの力を図に書き込むこと。あとはそこから3つの方程式(鉛直方向の釣り合い式、水平方向の釣り合い式、モーメントの式)をたてて解くだけ。

この反力はどこに加わるのか。それは簡単です。梁が固定されている部分。今回で言うと地面と接している部分。両端がピン支点、加えて右端は△の下に線が引いてあることでローラーである事を表わす。ピン支点にはモーメントが働かない。M=0となる。

左端は鉛直荷重水平荷重に抵抗する。

右端は鉛直荷重に抵抗する。ローラーであることから水平荷重には抵抗できない。イメージしやすくすると、起立してる状態で後ろからに押されてもそう簡単には倒れませんよね。しかし、ローラーシューズを履いた状態で後ろから押されたら地面で踏ん張れずに前に進んでしまう。つまりローラー支点は、変位することで力を逃がしている。

今回の問題は梁の荷重を考えないこととしているが、一級建築士の過去問では、原則梁の重さは考えないものとして出題される。ただし、当然のことだが実務では考慮する。

これは何に使うのか

今回求めた情報の他に梁の固さ(材質のヤング係数)、断面形状(断面二次モーメント)についての情報が与えられればこの梁がどれくらいたわむのかも分かります。

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