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目覚ましで目が覚める。旅館やホテルに泊まるときは快活と違って時間を気にしなくて良いから助かる。快活より値段が高い分、チェックアウトギリギリまで寝ていたいが、そうも行きません。
ただ、快活と違い今回の宿は寒い。エアコン付けろよって話だけど、音がうるさいし、石油ストーブは熱すぎるし。しかも外は風がビュービューで布団から出るのが億劫。覚悟を決めてストーブの電源を押し、すぐに布団に戻る。
部屋が暖まってから活動開始しようと思ったけれどなかなか温まらないので準備を開始する。
旅館に泊まると、着替えやら、充電器やら、コンタクトやらが散らかるので忘れ物がないことをしっかり確認して部屋を去る。最後まで宿の人は現れず。昔はちゃんとした旅館だったんだろうな。
強風の外に出ると、案外寒くない。これが房総半島の力なのか、それとも全国的に暖かいだけなのか。厚着をしているからむしろ暑いくらい。そして建物の隙間から海も見えるのか。
電車の10分前に太海駅に到着。
改めて芸術的な駅舎。外のベンチに座ると隙間から海が見えるように設計されているらしい。この駅の乗客は僕を含めて2人。しかし、電車の中は大勢の高校生。座れないほどだが、次の安房鴨川駅でほとんどが下車。
行川アイランド
そんな僕が最初に向かうのが行川アイランド駅。2001年に閉園した行川アイランドの最寄り駅です。行川アイランドのための駅なので閉園後は何もない駅です。それでも駅舎は新しくなっているので廃止にするつもりはなさそう。
なんせ跡地はリゾート開発される構想があるらしいので残しているのかも。コロナでその計画も頓挫したが、最近は隈研吾さんが視察に来ているのでようやく動き出すかも。

少し歩き歩道橋を渡ると、広い駐車場の入り口がある。しかし、駐車場は立ち入り禁止と言うことでロープが張ってある。ネットでは駐車場に潜入してる人もいたけど不法かな。
また、ネットによると月水金は入り口脇の建物に管理人がいるらしい。元チケット売り場らしき建物。
今日はあいにくの水曜日、昨日か明日ならこっそり行けたけどね。廃れていて誰もいなさそうだけど本当にいるのかなと思っていると窓から頭が見える。こうなったら清々堂々と交渉してみようじゃないか。
ロープの先に入り建物の中の方と交渉すると駐車場だけならOKをもらったので合法的に潜入しています。
といっても、駐車場だけなんて道路からも見えるのでそんな新しい発見はありません。
ちょっと進むと、駐車場から行川アイランドへと続くトンネルの入り口があります。ここまでは多くの潜入ブログがネットで見られます。しかし、トンネル自体は頑丈なバリケードがあるので通ることはできません。

ネットでは数人この先に潜入している人もいますが、おそらく不法侵入でしょう。ここは軍の施設をパークに転用したものなので、道路から山を隔てた先にパークがあります。そのためトンネルを通らないとパーク内には入れないのです。
近年は再開発のために、内部の建物も壊されているらしいし、新しくなる前にこの景色を写真に残しておきたかったな。共立メンテナンスさんに許可を取ればいけるのかな?
実は、トンネルのほかにパーク内に繋がる裏ルートがあるのです。それは駐車場の端に存在します。おそらくネットの方もこちらから潜入してます。
確かにこちらは突破できそうなバリケード。ただ不法侵入が多いからなのか、両サイドに明らかに後付の有刺鉄線が張られていて現在では侵入が不可能。

ここで行川アイランド探索は終了。
おせんころがし?
実は行川アイランド駅の最寄りには観光名所がもう一つある。「おせんころがし」です。
駅から安房鴨川方面に1分ほど。トンネルの手前で左の脇道に逸れます。Y字にぶつかると、左におせんころがし、右にホテル。興味が湧き、右側を選択。舗装された道の隙間から生命力溢れる背丈ほどの草が生えている。間を縫うように進むと、廃屋が一つ。もう少し進むとホテルが見えてきます。4軒ほどの棟貸しタイプのホテルです。道の整備具合から分かるが、やっていない。丁寧に休業中の貼り紙もある。

4棟の建物は扉、窓が開いている。扉は風でバタバタと煽られ、私を手招きしている様に感じる。文字だけでは伝わらないと思うが、とっても不気味なんです。変な想像をしていると、怖くなったので駆け足でY字まで戻ります。
途中にある、この建物のポスト。割と最近の郵便物が入っているのがなんとも不気味です。
おせんころがし

気を取り直して、おせんころがしに向かう。ここは断崖絶壁なのでキレイな海の景色が見えます。父の身代わりとなり、この地から落とされたと言われているおせんの供養塔があります。
供養塔の左奥に進めそうだったので、よじ登るも海が見えるだけ。それより、強風で落ちそうなので怖い。幸い海風なので押し戻される。
強烈な海風はホテルの扉と違い、私を拒むようにY字まで押し戻す。
Y字に着くと風は止み、やはりホテルに歓迎されてるよう。
見学が終わり、駅に向かうと先ほど何もなかった駐輪場に、、、
これは置いていくものなのか?

勝浦
次は、夏は涼しく冬は暖かいで有名な勝浦です。飯でも食べよう。
勝浦に着くが、閑散としている。同じ名前だけあって気候を含めた雰囲気は紀伊勝浦に似ている。観光センターで情報を仕入れて海鮮を食べに行くことに。勝浦は朝市が有名ですが、水曜日は休みらしく活気がない。
それでも営業している店はあるので向かうが、運悪く冬休み中。諦めて駅に向かう途中、勝浦タンタンメンの看板があり、案内に沿って進むと先ほど休業中だった店まで戻されました。しかもやってない。
改めて駅に向かう途中、営業中と旗の立った店。入ろうとするがやっていない。「やってます詐欺」は本当に迷惑。看板を立てるなら、営業中か休業中か分かるようにしておけ。
街全体として、紀伊勝浦と比較してしまい、紀伊勝浦を超えることはできなかった。挙げ句の果てに次の電車まで時間があり暇。
音威子府そば
下車せずに進めば良かった。ようやく来た上総一宮行きに乗り、乗り換えて茂原に向かう。勝浦で食事ができなかったので、茂原で気になっていた音威子府蕎麦を食べに行きます。
上総一ノ宮からは電車の本数も増えて、京葉線直通の赤ラインも乗り入れています。いつの間にか高架になってるし、急に都会感増してきます。
目当ての店は赤い外観が目印で目立つ「音威子府食堂」。店に入ると入ってすぐの席に昼飲み客がいる。テーブルに案内されると、次々と昼のみ客が現れる。幸い顔見知り同士なので相席しているが、常連が多いな。

店内には北海道に関する品が飾られて、この場所で音威子府蕎麦が食べられると確信する。
1000円でセットのミニ丼がつく。イカめしという名のイカの炊き込みご飯です。
真っ黒な音威子府蕎麦。どーやって作っているのか知らないがめっちゃ美味しい。ただ、つゆが麺つゆのような市販の味で残念。わさびも安そうな味。麺はメチャクチャ美味しいので塩とかで食べると良いかも。

駅そばナンバーワンと言われた理由が分かります。これは新音威子府蕎麦なので元祖も食べてみたかったな。セットのイカめしも美味しいです。セットにすると麺を大盛りにできるので1000円でたらふく食べられて満足。次に来た3人組は僕が食べ終わらないと入れなそうだったので急いで食べて席を空けます。
再び外房線に乗り、大網駅へ。多分普通に生活していたら乗らないであろう東金線の乗り換え待ち。外房線ホームと東金線ホームがV字になりかっこいい。パン屋でクロワッサンを食べる。
短い路線でバカにしていたけど結構乗客は多かったです。成東駅で総武線に乗り換えるが、ここも接続待ち。キレイな駅舎だが戦時中はいろいろあったらしく、慰霊碑が駅前にあります。
銚子の手前、松岸駅で下車。銚子まで乗っても時間的には間に合うが、駅員さんとの会話が楽しかったので素直に降りて正解でした。松岸から銚子の一駅間は成田線と総武線が通っているので、銚子行きの時刻表だけ見るとめっちゃ都会。ただ、銚子から来た電車は総武線と成田線でルートが違うので注意して下さい。
この辺は木造駅舎が多く、時代を感じます。なぜ、行川アイランド駅の方がきれいなのか。

次の成田線で千葉まで向かいます。
東京のラッシュも鉄道らしさ
ここからが勝負の帰宅ラッシュです。最終的には水戸駅まで向かいます。
成田線で我孫子に行けば一発ですが、千葉から総武線で秋葉原、山手線で池袋、埼京線で赤羽、京浜東北線で南浦和、武蔵野線で新松戸、常磐線各駅停車で柏、常磐線で取手乗り換えの水戸。
滅茶苦茶すぎます。途中下車もしないのに、キッチリルートを守ってみる。ラッシュに加えて、山手線、総武線の遅延で大混雑。その上、外回り、内回りを間違え大幅ロス。
私はただの大迷惑客。自らラッシュに向かう男。武蔵野線が新松戸じゃなくて松戸に停まって欲しい。常磐線の快速停車駅に行くのが地味にストレス。柏でようやく着席。秋葉原から池袋がやばすぎた。皆キツキツでつらいのに舌打ちしてくる女いるし。
それでも、これは東京らしさ。富士山が見える東海道新幹線と同じ感覚。鉄道旅なら体験すべき、東京らしさかも知れません。
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