長野原草津口駅廃線跡散策
昨夜は遅めの10時40分に入店しているので、朝の6時10分まで快活クラブにいることができる。比較的落ち着いた朝。
本日はルートを外れて吾妻線を乗り通します。渋川駅から上越線と分かれて草津長野原まで向かいます。高校生と観光客で大賑わいの車内ですが、中条で多くの高校生が降りて終点まで向かうのは観光客のみ。終点ではほとんどの乗客が、待機していたバスにそのまま吸い込まれていく。一瞬の賑わいはすぐに去り、駅には数名しかいない。雪がチラつくが、積もってはいない。
大前行きの電車までは90分ほどあるので周辺を散策する。長野原草津口駅から群馬大津駅の間に未成線があるのでそれに沿って、一駅分歩く予定。歩いて30分程で着くので、1時間くらいはここらで散策する。
吾妻線は見所多し。
吾妻線沿線にある八ッ場ダムは数年前に、村の犠牲と共に完成しました。ダムの下には昔の村が沈んでいます。それに伴い、岩村駅と長野原草津口駅間はダムを迂回するように線路が切り替えられました。
となると、旧線が見られるのではないかという考えです。駅からダムの方向を見るだけで、強引に進路が曲がっているのが分かります、新線は大きく右に逸れて高架を進み、旧線は緩やかに左に曲がり崖に沿って進む。
留置線として使われていそうな旧線沿いを進むと途中で線路が途切れてしまいます。有名な廃線ブログには10年ほど前に撮影したと思われる写真が載っているが、写真と同じ場所に行っても明らかに旧線の存在が薄くなっている。
過去の写真と見比べて散策するとトンネル跡も見つけることができました。草に埋もれ、最初に何気なく通ったときにはスルーしていました。
トンネルの反対側も見えるのではないかと考え、道路を歩きます。道路から見上げた崖の中腹に隠れるようにトンネルの出口がありました。もっと追ってみたかったのですが、ここから先はどのように線路が通っていたのかも分からないほどに線路の存在が薄くなっています。今度は車で廃線跡を追ってみたいな。
意外と歩きすぎて結構時間が過ぎていました。ここから一駅分歩くと電車に乗り遅れる恐れがあったので、予定変更。長野原草津口駅周辺にはまだ見所があるので、そちらを見たら駅に戻り電車に乗ります。
旧太子線跡
この駅からは太子線という旧線が分岐していました。せっかくなのでこの旧太子線を見に行きます。
先ほど見つけた吾妻線のトンネル跡から駅の北側に向かって歩きます。結構急登です。
駅が崖下にあり駅の出口は南ですが、北側の道路は崖の上。この辺りは高低差があるので地図だけではアップダウンさせられます。
ダムにより村が沈むイメージが湧かなかったけど、この駅を見ればなんとなく分かる。崖がちな地形でその崖を境に崖下は沈む、崖上は沈まない。
駅を過ぎて大きな橋を渡ると、下に吾妻線の線路が見えます。さらに太子線と吾妻線が分岐していたであろうポイントも見つかります。道路を渡り、橋の反対側から下を見ると太子線の廃線跡が見えます。鉄橋のため、そのまま残されている貴重なポイントです。
もっと鉄橋の近くまで行けそうなので近づいてみることに。橋の目の前まで行くことはできますが、橋は当然立ち入り禁止。草だらけでボロボロです。

そして橋から続いていたであろう線路跡、現在は道路ですが緩やかで見通しの良いカーブは明らかに鉄道のために作られたもの。

緩やかにカーブする道を進んでいくとトンネル発見。ロープが張ってあり入ることはできないが、ガードは緩いのでロープを超えて入れそう。太子線は見るつもりがなかったし、こんなにガッツリ遺構が残っているとは思わなかったので結構嬉しいです。

今回は時間なのでここまでにしましたが、この辺は見所が多いので次は車で時間を気にせずに楽しみたいです。
再び駅北の道路まで戻ります。駅の北からは連絡通路があるので、跨線橋を渡り、エレベーターで下ると駅出口の目の前に到着します。予想以上に楽しい滞在でした。
貴重な大前行きの電車が到着。大量の乗客が下車します。全員降りたと思いきや1グループだけ乗り続ける3人組がいました。どうやら、ネットの案内に従うと次の駅でバスに乗り換えることになっているらしい。都会の人なのか、電車から降りた後は改札機が無いので切符をどうすればいいのか分からず、あたふたしていました。こんな田舎に改札なんてないのに。
ここで電車貸し切り状態。
昔、初めて草津温泉に車で行ったとき、万座鹿沢口駅らへんで電車が走っているのを見て衝撃を覚えたことがある。こんな田舎に電車が走っているのかと。しかも駅前後は高架なので大分立派に見えた。
万座鹿沢口で男女が乗り込み、大前駅で折り返していました。鉄オタには見えないのになんでだろう。大前駅は無人駅ですが、折り返し乗車する際も運賃を払うようにとしっかりアナウンスが流れます。折り返し発車までは9分しかない。短いと思っていたが、本当にやることが無い駅なので丁度よかった。
帰りは中之条までは起きていましたが、気付いたら寝ていました。往路よりも列車待ちでの停車が多く感じたので帰りの方が到着まで長く感じました。
上越線、雪国へ
渋川駅に戻り、最長片道切符の再開です。上越線で越後湯沢に行き、新幹線で高崎駅に向かいます。
上越線と言えば土合駅。ただ、電車の本数も少ないので、迂闊には下車できない。予定では土合で下車して湯桧曽まで歩き、再び湯桧曽駅から電車に乗って越後湯沢に向かう計画でした。そうすればダイヤ的にループ線の上り電車が見えそう。
ただ雪の状況が全く分からないので場合によっては下車せずに、越後湯沢まで乗り通します。
土合駅は2度行ったことがありますが、下りの上越線で向かうのは初めてなので湯桧曽駅は初めて通ります。
進行方向には大きな山がそびえ立ち、雪が降っているのか、白く曇っています。山越えして新潟に向かうぞーと意気込んで出発しても、水上行きのためその思いも空振り。水上駅は温泉が有名。観光客で賑わっています。

水上まで来ると完全に雪景色です。消雪パイプもあり、雪国に向かっている雰囲気を感じます。水上駅からは車両が変わります。雪国に向かうのに最適な装備をして立ち向かう兵士のようだ。

薄暗い山を前にして、これまでの雰囲気とはガラリと変わり、難所を越えていく雰囲気が漂います。昔の人もここを超えるには苦労があったんだろうなと感じることができる。
湯桧曽駅手前でトンネルに入り、一気に突き抜けていきます。当然ですが途中下車は諦めています。雪が凄いので。
トンネルを抜けると完全な雪国。トンネルの前後で世界が一変する不思議なトンネルだ。沿線のスキー場も大賑わい。
昭和館漂う越後湯沢
越後湯沢駅は夏に来たことがありますが、冬がメインなんでしょうね。夏は閑散としていましたが、冬はいきいきとして大賑わい。駅の観察は後にして、飯を食べに行きます。駅前にあるラーメンショップ。閉店間際の店に直行。

背脂が浮いて熱々。冷えた体に染みてめっちゃ美味しいです。ラーショは店ごとに味が違うと言うが確かに前食べた店より美味しい。
駅でお土産を見てから次に進みます。
なんか、すごく賑わっているんだけれども昭和感漂う駅です。個人的に好きな駅です。スキー客のためにだだっ広くゆとりのある空間。そこまでキレイに改装されている跡も無く、昔の雰囲気が残ったまま、無骨な駅舎です。
ホームから見る散水パイプは昔図鑑でよく見た景色。それもあいまって懐かしさを感じる。
新幹線に乗り、再び群馬に戻る。大清水トンネルを抜けると一気に関東の明るく乾燥した景色。
やっぱりこの異世界に繋がるトンネル感がたまらなく好きだ。
上田駅
今までなかなか辿り着かなかった高崎駅に到着。北陸新幹線あさまに乗り換えて上田駅で下車。
上田駅の女性の駅員さんは最長片道切符に下車印を押す際にすごーいと感激していました。今まで多くの駅員に見せてきたけどここまでの反応は初めてです。
これにて関東突破。残すは長野、新潟、東北北海道。この旅も、いつの間にか中間点を超えあと少し。
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