最長片道切符の旅18日目

ゆっくりしたい朝だが出発
紀伊勝浦最後の用事になるか
那智へ
紀伊勝浦越え
鬼ヶ城
ようやく飯に

ゆっくりしたい朝だが出発

今朝はとても居心地の良い部屋だったのでずっと寝ていたかったですが、今日もやることがあるので布団から出て準備を進めます。寝心地でいうと昨日のベッドが一番ですが、全体の居心地としては今回が一番ですね。トイレが室内にあり、きれい。そして洗面台もある。そのため自分のペースでコンタクトを付けたり、髭剃りができてめっちゃ便利です。

昨日洗って乾かしていた衣類たちもしっかり乾いて気持ちがいい。

ただ、一つだけ問題が。きれいなトイレなので当然、ウォシュレットかと思いきや、ノンウォシュレットでした。欠点はそこだけ。値段も安いし、立地もそこそこいいし。

チェックアウトも簡単でコードを入力する、かQRコードを読み込ませるだけ。丁度、僕の後にも一人出てきましたが、ほかの部屋の音も気にならなかったな。

扉は隙間があるけど、壁はしっかりしているので、ほかの部屋の音が聞こえるとしても、廊下を介してになるのでそんなに気にならないのかも。

紀伊勝浦最後の用事になるか

これから朝ごはんにマグロを食べに行きます。と思っていたが部屋で調べいると、お目当ての市場食堂が休み。しかも定休日じゃないのに今日だけ休み。

部屋の隅にある冊子を見るとたまたま、マグロマップなるものがあったので見てみるも完全に外人向け。そして情報も古い。ただ一応目星は付けておきました。

食堂が8時からなのでオープン直後に入ることを想定していたので、その前にセリを見る予定を立てていました。

市場に行くと大量のマグロが並べられていてびっくり。正月の初セリのマグロをイメージしていたが、それを考えるとだいぶ小ぶりで驚きました。

さて、市場も3分もいれば充分で時間があるのでマグロを食べられる店を探します。

しかし、基本的に昼営業が多く、見つけたのは「ハーバー食堂」ただ一つ。

なんか外観が安そうな居酒屋であまり美味しいマグロを提供してる雰囲気がなかったので一度キープ。

散策を続けます。

ここで一つの案。

今日は9時のバスで那智大社に行き、11時30分に再び紀伊勝浦に戻ってきます。そして先に進む電車は11時40分頃の「くろしお」もしくは12時25分の「南紀」。

新宮が東海と西日本の境目なのに、両方の電車が紀伊勝浦に乗り入れているのが新鮮で面白い。

そして、なるべく早く先に進みたいので「くろしお」に乗りたいところだが、バスって結構遅れるので「南紀」で考えたほうが確実。そうなると昼ご飯にマグロを食べる選択肢も出てきます。

とにかく、いざというときにスムーズに進むために駅で新宮までの自由席特急券を購入します。「南紀」って出てきたけど自由席券は列車指定ないよね。

そしてバタバタするかもしれない昼ではなく時間のある今（朝）マグロを食べることに。そうなると先ほど見つけた「ハーバー食堂」になります。

さっきは誰もいなかったけど次来るとお客さんが入っていました。一組は中国人。きっと市場で食べようとしたけど開いてなかったからこっちに来た人。（さっき市場の前にいたから）。

調べると、マグロの種類は日によって違うらしい。それが怖いところ。正直「びん長マグロ」はやめてほしい。回転寿司で食べてまずいから良いイメージがありません。せっかくなら本マグロ、ミナミマグロがいいな。

ただ、注文する前から「びん長」と言われると何を注文すればいいか分からなくなるのでとりあえず注文。

着丼。

色を見た感じびん長ではなさそう。そして、本マグロでも、ミナミマグロでもない。キハダかメバチ。

どちらかといえばキハダのほうが嬉しいな。

今日のマグロを尋ねてみる。キハダです。そして上に乗ってる二枚はびん長の脂の多いとこ。

この脂身は結構珍しいらしい。

そしてそー言ったことを丁寧に説明してくれるあたり、結構いい店かもしれない。

そして美味しい。マグロが結構大量に入ってて一つ一つが大きい。大満足。

そしてびん長もしっかり脂がのっていて美味しい。見直した。

結果おいしいお店でした。言ってよかった。これで1980は妥当。高すぎないのもうれしい。

那智へ

紀伊勝浦から那智にはバスで行きます。紀伊勝浦駅から出発して（那智山ー那智駅）で乗り降り自由のフリー乗車券があるがこれだと、勝浦駅まで戻ってくることはできない。紀伊勝浦から乘った人が那智駅までしか行けないこの切符に需要はあるのか？それなら勝浦ー那智山の往復切符でいいのでは？那智駅には特急も止まらないんだし。

結局普通の運賃で乗車。ICカードも使えないので結構不便。バスを待っている間は大型バスの教習者。中から出てきたのどちらも高齢。どっちが教官なのか分らんわ。でもこの歳で新たに大型バスに挑戦するのはかっこよすぎる。駐車も上手だったし。

そんなこんなで乗車。大門前のバス停から歩く人もいるらしい。そして大門前を過ぎるとバスの運賃が跳ね上がる。この坂をバスで上がってくれるなら納得の値段。

那智の滝前で下車。すでに遠くに滝が見えています。一旦見えなくなって少し歩くともう一度見えてきます。関テレのカメラマンさんもいる。撮影か。どうやら何かの儀式がある日らしい。

目の前には那智の滝。

300円を払うとより近くで滝が見れます。無料だと思ってたのに。。。ただ、無料エリアでも十分滝を感じることはできます。

10時前に始まった儀式を背に那智大社に向かいます。

結構急な坂道、階段を進むと分岐が出てきます。よく分からない。三重塔や、お堂。どこを見ればいいんだ。とりあえず裏参道を進む。三重の塔は遠そうだったので止めました。そして、那智大社前に再び分岐。今度は近そうなので寄ってみると寺でした。「お寺なので合掌をお願いします」の注意書きで思う。「那智大社」だけどお寺に隣接してる。ごちゃまぜでよく分からんな。でも仏教施設は線香のいい匂い。神社はお焚き上げの煤のにおい。

そして那智大社といえば八咫烏。宮崎県から船出来た初代天皇を大和の国に導いたカラス。足が三本あります。今回は宮崎神宮、美々津の地も訪れているので神武天皇の軌跡を追う旅にもなっています。

とにかくお堂やら、神社やらで見る場所が多いし、上り下りが大変です。でも、森！って感じの景色はきれいだしチョコチョコ滝が見える場所もある。いいところです。

バスに遅れないように急いで回ったけど結構余裕がありました。早めにバスに乗り、行きと同じバスでした。

紀伊勝浦越え

そしてバスは山を下り駅に着きました。「くろしお」は間に合わないと諦めていましたが、10分も時間がありました。ラッキーと思い改札に行くと、あることが頭をよぎります「くろしおって前車指定だったような」。調べてみるとその通りでした。だから券売機で「南紀」の文字がでてきたのか。

10分もあるなら駅に戻ってきてから指定席券を買う余裕あったな。でもタラればの話です。

雰囲気のある喫茶店に行こうと思っていましたが、コンビニで用事を済ませていると時間が無くなり、当駅始発の特急も入線してきたので発車までは車内で待つことに。新宮までしか乗らないのでできるだけHC85を味わいたかった。新しくていい匂い。弱そうな見た目だけど力強い音。かっこいい。キハ85にも乗ってみたかったな。

あっという間に新宮です。ここでは40分の乗り換え時間があります。駅から速玉大社まで20分ほど。早歩きで行けばお参りして帰ってこれそう。ということで行くことに。時間がないのに南紀の撮影。町を観察しながら歩くと着いたころには発車20分前。急いで見て回り、急いで戻ると意外と5分前には戻ってこれました。各駅停車で次に進みます。

鬼ヶ城

次の目的地は鬼ヶ城です。熊野市駅の次大泊で下車。ここには険しい海岸線があり、同時に昔のトンネルがあります。途中には昼ご飯が食べれそうな店があるのでそこで昼食の予定です。次の電車まで2時間。予定では90分歩いて30分食事です。

ですがまさかの、お目当ての店は休業。実は飲食店は観光センターであるここ位しかなく、他にはありません。マグロ丼から何も食べていないので結構腹ペコです。お土産コーナーはやってるのになんでだ。ついにここであれの出番が来ます。リュックのサイドに忍ばせたカロリーメイト。折り畳みをしまうときに引っかかるので早めに処理をしておきたかった。おいしいが、ほとんど足しにはならず。

ここから険しい海岸線を歩きます。よくこんな岸壁に階段や道を作ったよな。手すり柵まであるし。30分位歩いたのかな。ようやく反対側に出ます。

そこで上に上がるボロイ階段。壊れそうな階段を登ると段が揺れました。登り切るときに。ここが立ち入り禁止だったことを知ります。帰りはそこから抜ける道があるので安心です。

そして帰りは例のトンネル。色々調べるとトンネル完成まじかの大正時代ここでトンネル作業員である朝鮮人が日本人に虐殺されたらしい。慰霊碑もたっています。車二台がピッタリ収まるほどの小さいトンネル。昔はわからs二が現在は3/5車道、2/5歩道になっています。車は熊野市側からの一方通行。外観は不気味だが中は結構明るい。そして二台ほど車も通りました。めっちゃ音が響く。所々凹凸のトンネル表面がむき出しで当時のトンネル内部の状況を伝えてくれます。車一方通行ですが一か所だけすれ違いスペースもありました。トンネルを抜けたらそのまま駅に戻ります。駅に着いたのがちょうど到着から90分。食事をとっていれば完璧でした。30分何もないこの駅で待つのは退屈でした。

5分前くらいになると反対方向の電車の光がトンネルの向こう側から見えます。放送がないので結構遠いいのかなって思っているとトンネルを抜けたHC85が一瞬で駅を通過していきます。しかもめっちゃ静かに。

結局放送がないので反対方向を見ていたらめっちゃ危険でしたね。警笛を鳴らしていたので大丈夫かとは思いますが。

次のる電車も気づいたらすぐそこまで来てました。止まる電車の放送もないんかい。しかもベンチがある所からだいぶ離れた位置に停車。めちゃくちゃだな。

ここから地獄の3時間半が始まりました。ロングシートで座りっぱなし。新宮で降りないで南紀ですすめばよかったーって思います。

そしてなんといってもお腹がすいている。四日市到着までの4時間半何も食べず、極限状態です。